人気ブログランキング |

ヨーガの世界観 5 ヨーガとストレスマネージメント

*QCI(インド中央政府が行う資格制度)のヨーガとストレスマネージメント

心理学とヨーガの相違点
心理学:心・態度・思考・認知の勉強

心理学的には、心は脳の働きに過ぎない。
ヨーガ的には、プラクルティからできているマナスが、記憶を含むいろいろな心理状況を左右する存在とする。

アリストロテラスが psyche という言葉を使った時、その言葉は「呼吸」に関連した言葉だったといい、それはチッタに近い存在(厳密にはチッタの方がもっと複雑)を示している。

心理学も発展にともなって行動観察から分析と変化した。
フロイトは、意識を3レベルの認識と考えた。
1)意識
2)前意識
3)無意識

ユングは、意識には個人的な意識だけでなく、全体的かつ世界的な意識があると考えた。(例:100匹目の猿現象)

ヨーガの意識:プルシャ 完全にピュアである意識

マスローの欲求段階説 人間は自己実現に向かって絶えず成長する
ヨーガ: プルシャルタ(人生の目標:dharma, artha, kama, moksha)

心理学は、不健康な人の行動や態度を健康的に変えようとする。
ヨーガは、本当に変化を望むのであれば、本人が軌道修正しないといけない、自分の原動力に気づかなければいけないとする。

欲求不満、葛藤と心身症

欲求不満(フラストレーション):動機が満足しない時に生まれる
葛藤(コンフリクト):2個かそれ以上の動機がお互いに葛藤し満たされない
  アプローチ:2つの嬉しい選択
  拒否:2つ以上の嫌な選択
  アプローチー拒否:嬉しくも悲しい選択
  複雑化されたアプローチ拒否:上よりもさらに複雑な選択

ヨーガ:心はそんなに選択ができるものでなく、状況を受け止めるいろいろなメンタル状態がストレスの原因になる。

プラマナ:正しい知識  例)子どもが転んで怪我をした。大丈夫か心配する。
ヴィパリヤヤ:間違った知識  例)どちらが正しいかわからない
ヴィカルパ: 想像・妄想   例)勝手に色々不都合を想像し不安になること
二ドラ: 睡眠
スムルティ: 記憶:体験した知識によるもの 例)前に失敗したから・・・ 

ストレス→アドレナリン(ストレスホルモン)上昇→筋肉の硬直、動脈硬化、高血圧、早く浅い呼吸→体内の酸素量が不足、栄養吸収低下→毒素が静脈や関節に蓄積→記憶力、集中力、洞察力低下→毒素のさらなる蓄積→心身症(高血圧、糖尿病、関節炎、喘息、偏頭痛など)

→体と心がリラックスしないと重症化。

心と体の関係

切り離せない関係がある。
ヨーガ:心のコントロールは難しいという前提。心よりも体のコントロールの方が簡単なことから、まず体をコントロールすることで心の状態を安定した状態へ持って行く。アーサンだけでなく、プラナヤーム、クリア、ムドラ、バンダ、ダーナ・・・など。

4つのポジティブな態度 バワ भाव
ダルマ  道徳的な行い 
 ギャーナ 正しい知識を持った行い
 ヴェーラーギャー  お任せすること・エゴを手放すこと
 アイシュワリア   強さ:上の3つが融合して本来の自分らしくなること

心の状態をネガティブから、ポジティブに態度を持って変換させる。

メンタルハイジーン(心を綺麗にする)のヨーガ

ネガティブな心をポジティブに綺麗にしていくこと。
ソーチャ:清掃 心の内側も、肉体も、環境も。
肉体的な清掃:クリア・アーサン・プラナヤーマ・プラティヤハール
メンタル・心理的な清掃:感情を穏やかにすること・執着やネガティブ感情を持たないこと

パリカルマ: マイトリ・カルナ・ムディティ・ウペクシャ

すべての心の状態は、自分に良いもの(アクリシュタ)と害を及ぼすもの(クリシュた)に分けることができることに気づき、クレシャー(ストレスの要因)に気づき手放すことが大切とされる。

メンタルヘルスとヨーガ

ヨーガの理想とする心の状態:落ち着きがあり、澄んでいて、執着していない → 集中することができる→自分の心をコントロールすることができ、環境に惑わされず、精神的に成長することができる

日常生活の社会的な環境、健康、心の状態や思いというのはメンタルヘルスに大きな影響を与えるので、心の底から健康になりたいという個人にとって、8支則はとっても有効。

ただし、やるからには中途半端な気持ちや形だけでは効果は期待できないし、難しいことへ先走るよりも、知っていることの本髄をじっくりと体感することが大切。また、何を目的とされているかの学びも怠ることなく、意識レベルでも成長していくことが大切。

メンタルヘルスにおける祈りと瞑想

絶対的な信頼感(faith)を持つことは、何よりも大切で、フェイスがなければ大きなエネルギーを得ることはできない。しっかりとフェイスを持ち(サンヴェガ)、精神的な成長を強く望めば個人は大きな成長を成し遂げることができる。ただしエゴや知識はその足を引っ張る素材となり、フェイスそのものは慈悲深く意味深いものである必要がある。

バクティの種類
サグナ:時間どうりに決まった場所で、リチュアルとして行われる祈り
ニルグナ:リチュアルではなく、常に無意識レベルにおいて、フェイスを持ち、大きな存在を感じること。

祈りはダーナの集中状態から、集中が続くディヤーナ(瞑想)状態に近づく方法でもある。祈りも瞑想も、心の状態をよりクリアにし、ストレスを解消させるためにとても有効である。

日常生活においてのヤマ・ニヤマの重要さ

人間関係に於いて煩わないことは健康を保つ秘訣。特に心のバランスを保つために、ヤマ・ニヤマの教えを実行することは効果的。

例えば、嘘をつくのではなく正直に生きることは、周囲の家族や友達からも信頼され強い土台を作ることになる。もしすべての人が盗まないということを実行していれば、誰も盗まれないかと不安になることもなくなる。(日本はこういう道徳観が世界一高いんじゃないかと思われる!一方今のインドは・・・親が他人を信用するなと子育てする社会だから・・・)

ヨーガでは、アヒンサは包括的なものであり、最も大きな意味を持つとされいている。(例 真実を言わないで傷つけるということは言葉の暴力でもあるという意味で)
ヤマ(アヒンサ)を実行すれば、善意と愛に満ちることができ、関わるすべての人と上手に関わることができるようになり、人間関係におけるストレスもなくなる。

近年の科学的な考え方によるストレスと、ヨーガの考え方

すべてのストレスが悪いわけではなく、良いストレス(EUSTRESS)はチャレンジ感を与えてくれるし、向上心を高める原動力にもなる。(達成感、勝利の爽やかさ、恋愛成就など)

ストレスの影響
肉体レベル:
頭痛・偏頭痛・吐き気・過剰な食欲・食欲減少・過敏性大腸炎・高血圧・疲れ・睡眠不足・
感情レベル:
心配性・優柔不断・うつ・喜怒哀楽のはげしさ・怒りや葛藤

ヨーガでは、間違った考え方(エゴと感情の影響あり);クレーシャマノマヤコーシャでストレス形成され、他のコーシャに影響すると考えられている。→心身症

バヒランガーヨーガ(8支則の最初の5つ)と、執着を手放すことで、これらのストレス要因は減少し、ストレスフリーに生きることが可能とする。

ストレスマネージメントに関してのヨーガの役割

クリシュタヴィルッティ(悪影響を及ぼす考え方)がストレスの要因。そしてそれをクリアにするためには・・・

クリアヨーガ
タパス:少々の困難を乗り越えて、過去のパターンから抜け出す修行。
スワディヤーヤ:自己を見つめる。文献などを読んで身心を高める。
イシュワル・プラニダン;お任せすること。

カルマヨーガ
何をするにも、「自分」を捨て、最大の努力をすること。「すべきこと」として頑張り、欲望の延長上にはないこと。深く理解した上で、完全に神に捧げる意志を持って行動すること。

ヨーガと人生のマネジメント

すべてのストレスが人間関係に起因するので、何かを失った時もまたストレス要因となる。あまりにも執着してしまうと心を見失うので、距離を置くということはとても大切なことになる。

状況に反応してしまわないように、客観的に状況を把握することで、問題は起こらなくなる。

自分よりも大きな存在があることを受け止めて、絶対的な信頼感を持ち、人生に起こることはすべて自分の成長のためにすぎないのだと受け止めることで、ストレスフルな状況をスムーズに乗り切ることができる。

さらに進んで、完全にフェイスが持てるようになれば、大変なことは自分よりももっと大きな存在がなんとかしてくれるはずと完全に信じ、お任せすることも可能となり、自分というちっぽけな存在に重荷を課すこともなくなる。(*例えば、ヤマ・ニヤマの徹底もされていない状況ならばここには飛べない・・)

by nu2meg | 2017-05-06 20:21 | インド

気の向くままに・・・ 流れに身を任せて。


by nu2meg
プロフィールを見る
画像一覧
更新通知を受け取る