インドで怪我をしたら・・・

これまでで最も「インドらしい」事件が起きた。
「インドらしい」というのは、日本では絶対にありえない・・・イギリスでもありえない・・・どうしたらそうなっちゃうのか、理解できない!という意味なのだけれど・・・

週3回(午後3時間)のコース×25回に通うために、メイドには時間を延長して子どもたちのお世話及び、簡単な夕飯の支度などを頼むつもりでいた。

余談ながら、実は彼女に何度かご飯を作ってもらって落胆したのだけれど、前のメイドの方が格段に料理が上手で、西洋料理は全く任せられない。本人は前の仕事先では問題なく料理していたから、私たちの家族の口に合う料理は難しいというのが正確。基本、お肉料理ならどんな味付けでもそんなに困らないかもしれないけれど、ベジ料理なうちの食卓だとレパートリーさえないからまあ、しょうがない。でも、インド料理すらも今一歩・・なのは致命的。インド人は幼い時からスパイス漬けだから、繊細な舌を持っている人が非常に少ない気がする・・・(この話は別にまた・・)

コース2回目。途中に自宅から電話が入る。娘は私が電話に出られないことを知っているはずだから、何かあった?・・・と思って電話に出ると、
「あのね、家に帰ったらね、メイドさんが包丁で手を切って怪我してて、寝てて、みんないるんだけどね、何か大丈夫じゃなさそうなんだけど・・・」
バックグラウンドには、大勢の声。そのうちの一人が、
「お父さん帰ってくるっていうから大丈夫だよ」といい、じゃあそういうことで、、、と、電話を終えた。

なんだか呆然。。。
包丁で手を切って?どういう??
っていうか、昨夜、私が新年だしねーっと張り切って研いだばかりなんだけど・・・
一応、メイドと夕飯の下ごしらえしつつ、「昨夜研いだからよくきれるよ」とは言ったけれど、「気をつけてね」とは言わなかったー!みたいな・・

まあ、ローレンス帰るなら大丈夫でしょ・・・
ということで、コースに戻り。。
そしたらその後もう一度、「ダディーも一緒に救急車で病院行ったから大丈夫だと思う」と電話があった。

そしてクラスが終了後にローレンスから電話があり、「なんで急いで帰って来ないんだ?大量出血で死んじゃうかもしれない状態だよ!」

えええええええーーーーーー!

ということで、急いで渋滞の中病院へ向かった。
結果的には、5針縫って病院から返されるところに間に合ったのだけれど、メイドの周りはご家族。本当にもう、いつどうなってもおかしくない勢いだったとわかる・・

しかも、帰りにメイドが震えてるから、私のスカーフとレッグウォーマーをつけてあげたけれど、病院にいて、出血多かったから弱ってて、車椅子でまともに座っていられない
ガタガタに震えている救急患者を、そのまま返す?? ブランケットとかで包んであげればいいのに!
(ちなみにここは、多分この辺りでは一番信用のできるプライベートな病院)

家に帰ると、ここがもう血まみれで、すごい状態だったとか、まあいろんな話を聞いたのだけれど、のちにメイドの家にお見舞いに行って、話をまとまるとこうなる。


メイドは、トウモロコシの粒をもぎ取ろうと、包丁で一列を削いだ。(これも私が教えたのよね・・・)と、そこで手が滑って、左手の親指と人差し指の間に包丁がグサ!

やばい!と思ったメイドは、とりあえず家でお世話をすることになっている息子に血は見せてはいけない&ヘルプしてもらわなきゃ・・・と、お隣のインド人宅をノックする。

「病院に連れてってほしいのだけれど」

ところが、リッチインド人は「マダムに電話してあげるよ」と病院に電話したがらない。
でも、「この携帯どうやって使うの?」みたいな雰囲気・・・
マダム・・・つまり私は授業中で着信に気づかず。

サーの番号は、あそこにある・・・と、またメイドがいろいろインストラクションして、電話してもらうけれど、それまでにもかなりの時間が・・・その間に、いろんな質問されて、メイドは「だからそんな質問いいから、病院を・・」と思い続けていたそうだけれど、意識が遠のいていったらしい。


そして推定事故から30分後にローレンスが自宅へ戻ると、修羅場!
メイドは流血しつつ倒れていて(娘が寝ているといったのは、倒れているということだったらしい)しかも、誰一人、止血しようともしていない!

慌てて、とにかく患部を上にしないと!とメイドの手を上げると、「サー!男性は家族以外の女性に触ってはいけません・・」
残念ながら、彼には布で縛って止血するという知恵は浮かばなかったらしいのだけれど、まあそれはさておき・・・

周囲に散らかる大人は隣のメイド2人を合わせて、8人ほど。
みんなただ傍観していたという・・・

ローレンスはなんで病院に連れて行かないんだ!と激怒して、ここぞとばかりに、インドで緊急事態にあったら、この会社。プライベートの救急車が15分以内がつくはずだ!という〇〇ラインという会社に電話・・

・・・まず、英語通じず・・・没
15分以内・・・当たり前に来ない!

10分も待てないと、結局リキシャで連れて行くことにしたらしいけれど、抱えようとすると、「サー!男性が女性を・・・」とまた此の期に及んで信じられない発言を聞いたそうだけれど、とにかくリキシャで連れてった。

メイド、意識不明状態。
私がちょうどクラスを終えた頃。

緊急処置室で、患部を触られたメイドは意識も戻って叫びまくり。
緊急処置室にはメイドのお母さんと旦那さん。

なぜか、医師はローレンスのところに来て、患部を見たいかと聞いてきたらしい・・・そして、もし手術となれば、いくらかかるけれどいいかと、経済状況を確認して・・・

結局、神経ギリギリのところだったから、手術は不要で5針縫うだけで終わったのだけれど。。

隣に助けを求めて病院に到着するまで約1時間。(病院は10分以内の距離)
なぜこうなったか。。。

なぜお隣さんは彼女を病院へ連れて行かなかったのか。(自家用車2台は持ってる)
いろんなインド人に聞いても、答えはほぼ同じだった。

「刃物で流血してる人を連れてくと、警察沙汰になるから。」
「金持ちのインド人は、貧しいインド人よりも、道端の犬に優しいのよ。」

インド人数人に聞いて、答えは同じ。
最後は「申し訳ないけれど、これがインドなのよ。」

実際に、メイドも警察の取り調べを受けて、自分の過ちで手を切ったという文章に母音押捺したらしい。

料理中に包丁で怪我して、大量出血で死亡・・・
ありえないーけど、インドならありえるのか?

ローレンスが帰ってきてなかったら?
ご家族に電話してもらえてなかったら?
誰も助けに来なかったら?

そしてドライバーも言った。
「そうは言っても、どうしていいかわからないんだよ。自分もドライバー仲間5−6人ほどで喋ってたら、一人が倒れたんだけど、なんで倒れたのか、触っていいのかわからない。5分様子見たら、意識戻ったんだけどね・・」

「えー! その5分が命取りだったらどうするの!

と思うけれど、病院に連れて行くには、ご主人様の車を勝手に使うことにもなるだろうし、本人に支払い能力があるかもわからない・・・自分に決断権はないということになるってことか・・・(これはドライバーの口から聞いたことではないけれど、想像するに・・・)

インドで緊急事態は・・・まじヤバイです。

そしてメイドは夜間も痛みがひどくて眠れないということで、10日休んでます。
息子のお世話は近所の友人たちに頼みつつ、コースに通っている私。

メイドもいて、家事もミニマムでコースに集中出来るはずだったけれど、ここに来て最も忙しい・・・朝5時半からフル回転の日々。

帰ってこれても、数ヶ月はまともに仕事できないなあー。
メイドのあり方、また考えちゃうわ。

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by nu2meg | 2017-01-21 13:52 | インド

気の向くままに・・・ 流れに身を任せて。
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